【ゲーム感想:Ori and the Blind Forest】心に残るストーリーと移動しているだけで楽しいアクションが魅力のメトロイドヴァニア
この記事に含まれるもの:Ori and the Blind Forest: Definitive Editionの感想
プロローグ部分(体験版でプレイできる範囲内)のストーリーに関する言及あり
メーカー:Microsoft Studios
ジャンル:アクション、メトロイドヴァニア
価格:2,052円
ニンテンドーeショップ商品ページ
海外向けのインディーワールドで紹介されていたのをきっかけに知ったゲーム。
スタジオジブリ作品にも影響を受けたという美しいグラフィック、高難易度のアクション、
自分でチェックポイントを置くことが出来て、かつリトライも速いという紹介でもう絶対買う!って決めた!!
調べてみたら、邦題「オリとくらやみの森」としてXBOX ONE他、既にコンシューマ機でも遊べるようになってて、
Switchでは最初から完全版にあたるDefinitive Editionが配信されるってことみたい。
別に構わないけどSwitch版だけ英語版タイトルのままなのはなんでなの…w
9月20日夢島→9月28日オリ→10月10日moonと発売スケジュールがかなり詰まっててちゃんとクリアできるか心配だったけど、
無事100%クリア達成したので感想を書いていきます!
★★★
オリとくらやみの森は、精霊の少年オリを操作して、怪鳥クロに襲われて光を失ったニブルの森を救うべく冒険するメトロイドヴァニア。
スキルが増えるごとに爽快感を増す操作性、自分のプレイスタイルに合わせて好きなようにオリを強化できる能力ツリー、
美しいグラフィックで描かれる世界を隅々まで探索する楽しさ、そして心に残るストーリーが魅力。
ゲームのスタート直後は、HPにあたる「ライフセル」も、
MPにあたり、自分で作るチェックポイント「ソウルリンク」の設置に必要な「エナジーセル」も、
それぞれ3個くらいずつしかなくて本当にすぐ死ぬ。よくわからないまま死ぬ。
本当にゲーム開始直後だと、旅の相棒になる精霊セインと出会うまでは攻撃手段すらない。
(しかも当たったら即死のダメージを与えてくる敵を誘導して壁を壊すとか容赦なく出てくるよ!楽しいね!)
体験版で少しプレイしてみた時は「これ大丈夫かな!?」って結構不安になった(;・▽・)
でも、死亡によるペナルティはチェックポイントに戻されるだけでそれ以外何も無いし、
少し進めるとわかるけどテンポ良く新しいスキルが取得出来るし、
ライフもエナジーもサクサク増えていくから、理不尽さは感じなかった!
初見殺し的な仕掛けがあっても、やっぱりチェックポイントからすぐやり直せるのが大きい。
とにかく増えていくスキルを使いこなして進んでいくのがものすごく楽しい!
特に敵の攻撃弾や敵自身を推進力に飛べるスキル「打撃」を入手した後は、移動だけでめちゃくちゃ楽しいゲームになる。
打撃っていう敵の弾を跳ね返しながら逆方向に飛んでいけるスキルが面白い!弾だけじゃなくて敵そのものも対象にできるから、こんな風にかわしながら進める #NintendoSwitch pic.twitter.com/ezWolV8vnz
— わたみん (@_wataMin_) 2019年10月6日
さらに3段ジャンプ、チャージジャンプ等他のスキルと組み合わせるとかなり自由に空中を飛び回れる。
こういう移動がめちゃくちゃたのしい #NintendoSwitch pic.twitter.com/sWdddPtUyc
— わたみん (@_wataMin_) 2019年10月6日
★★★
道中必ず手に入るようになってるスキルのほかにも、「能力ツリー」で得られるスキルもある。
能力ツリーはFFⅩのスフィア盤みたいなもので、敵を倒して得る経験値か、隠されている能力セルを使って様々なスキルを習得できる、というもの。
ツリーは効率化・ユーティリティ・戦闘の3本に別れていて、どの順番で強化するかは自由。
万遍なく解放していくのも良いけど、ツリーの後半に行くほど消費する能力セルが多い代わりに習得できるスキルも強力だから、一つに絞って強化するのも面白い。
序盤から探索を効率良く進めたい!という人はユーティリティを強化していけば早い段階で地図に隠しアイテム等が表示されるし、
スムーズに進めたい!という人は効率化を強化していけば早い段階で3段ジャンプや空中でのダッシュが使えて便利…といった具合。
敵との戦闘よりも手ごわい地形をいかに越えていくか、という場面が多いから戦闘の優先度は低いかな?と個人的には思ったけど…。
最終的には全部のスキルを習得出来るから、どう強化しても取り返しのつかないことはないのも良いバランス。
反対に、難易度をあげて挑みたい場合は全く強化しないという遊び方もできる。(実績関係にも「能力ツリーを使わずクリア」みたいな項目もある)
このゲーム、10〜15時間くらいでクリアできる作りになってるから色んなプレイスタイルで周回してみるのも良さそう。
★★★
グラフィックはもうご覧の通りめっっっちゃきれい。アニメーションの中を冒険してるみたい…。
冒険の舞台は一応ニブルの「森」だけど、活火山とか、雪深い谷とか、オーパーツの眠る古代遺跡とか色々なシーンがある。見てるだけで心洗われる。
地図だけみるとかなり広大に感じるけど、探索スキルや豊富なワープポイントのお陰で行きたい場所にスッと行ける印象。
シーンに合わせた音楽も魅力的で、自分は特に森に再び澄んだ水をもたらした後の曲「The Waters Cleansed」とメインテーマがすごく好き。
このゲーム、基本的にボス戦ってほぼないんだけど強制スクロールで迫り来る水流から脱出する場面なんかではボス戦さながらのめちゃくちゃアガるBGMで盛り上げてくれる。
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★★★
最後にストーリーについて。ここから少しネタバレを含むのでお気をつけください。
体験版も製品版も共通の始まり方なんだけど、涙腺が弱い人はプロローグだけで悲しくて泣いちゃうと思う…。
プロローグで描かれるのはオリの誕生〜育ての親ナルとの出会い〜ナルとの別れ、オリの旅立ちまで。
オリは精霊樹ニブルから生まれた時に嵐に飛ばされてしまうが、森の住人であるナルがオリを助け、育ての親として共に暮らし始める。
一緒に木の実を取ったり、幸せに暮らしていた2人だったが、ある日を境に森の木々は枯れ始め、食料も次第に取れなくなっていく。
オリに最後の木の実を譲り気丈に振る舞うナルだったが、力尽き倒れてしまう。
住処を離れ一人彷徨っていたオリもまた力尽き、ついにニブルの森は希望を失ったかに思えたが、精霊の光が奇跡を起こしオリを再び目覚めさせる…というストーリー。
文章で説明すると「そんなに?」って感じがするけど、演出が全ッ力で泣かせにくるんだよね…。
「森に光を取り戻す」ってゲームの目的を知った上で冒頭のムービー見てるっていうのは、つまり「この幸せはずっとは続かないんだよな…」とわかってる状態なわけで、
オリとナルがどんなに幸せに過ごしていたかを念入りに見せてくれちゃったらもう…。
2人が木の実を取るために協力して橋をかけるシーンで既にウルウルしてたもの(早すぎる)
ナルが力尽きるシーンだって、もうナルが動かないことに気付かないオリが戸惑いながら木の実を差し出すっていうもので、
もうこの辺りはボロボロ泣きながら「あ、あんまりだ〜〜〜!!!」って叫んでたよ…。
意外性のある筋書きではないけど、演出の妙と美しいグラフィックで秒で感情移入してしまう。
ゲーム開始から泣いてしまうまでの最短記録MOTHER3超えちゃったよ…。
もちろんプロローグだけじゃなくて、要所要所で挿入されるムービーはどれも素晴らしいクオリティ。
チュートリアルも担当するセイン以外にほぼセリフはなくて、精霊樹ニブルのモノローグのみで進行するんだけど、
それでもどういうシーンなのかが伝わるのが本当にすごい。
比較的サクッと終わるゲームプレイの中で、色々な感情の緩急味わえるストーリーで、自分はとっても好き。
★★★
難易度の高いアクションって紹介されてるように、確かに普段一切アクションゲームやらないって人だったら厳しいかもしれないけど、
リトライ速ければ頑張れるって人には本当におすすめしたい…易しくはないけど優しいゲームなので…。
体験版が配信されてるけど、プロローグ時点でお話も悲しいし、すぐ慣れるけどいきなり専門用語で色々説明されるし、
それでピンとこない人がいたら本当にもったいない…。
冒頭地図はまっさら、ひ弱な状態が一番面白いメトロイドヴァニアなんてないでしょ!?
オリは間違いなくサクサクテンポ良く面白くなるヨ…!!!
というわけで(?)リトライ速ければ多少難しくても大丈夫な人全員Ori and the Blind Forest: Definitive Editionをやってくれ!!!!!!!
私は引き続き実績の解放したりまだまだ楽しみます(⌒▽⌒)!!!